道具シリーズ第2弾は植木屋さんの腰についているもう一つのはさみ、剪定ばさみです。
その1の植木はさみのところでも少し説明しましたが、剪定ばさみの目的は植木はさみで切るには太く、のこぎりで切るには細い枝を切ることです。
太さでいうと直径10-25mmくらいの枝になると思います。
剪定ばさみも手作りの良いものを購入すると1万円〜という価格設定になりますが、この剪定ばさみも植木はさみ同様、岡恒ブランドが大変コストパフォーマンスに優れていて、多くの本職の人に愛用されています。金額は3000-4000円位で購入できます。
ただし、この剪定ばさみ、一般の方にはあまりおすすめできません。なぜなら、剪定ばさみは切る枝が太いだけあってそれなりの握力が必要で、コツを掴まないと容易に腱鞘炎になってしまうからです。本職の人にも剪定ばさみを多用して腱鞘炎になる人をちらほら見かけます。
それで、まずは植木はさみとのこぎりを揃えることをお勧めします。植木はさみで切れないものは、のこぎりを使うようにすれば、腱鞘炎になりにくくなると思います。
それでもやはり剪定ばさみがないと不便という方は、別の選択肢として以下のものをお勧めします。
1.ラチェット型の剪定ばさみ
硬い枝を切るときに一発で切るのではなく、何回もグリップを開いたり握ったりを繰り返して、大きな力を使わずにカットできる剪定ばさみです。
カットするのに少し時間がかかりますが、のこぎりでは少し細くて切りづらいものを切るにはとても便利です。
デメリットとしては現在販売されているラチェット型剪定バサミには、耐久性に優れているものがあまりないことです。
2.刈込バサミ型剪定ばさみ
大型で腰ベルトには装着できませんが、大変重宝するハサミです。テコの原理を用いて30mmくらいの枝でも軽々と切ることができます。柄の長さも選べるので、長い柄のものなら頭上の太枝も脚立なしで切ることができます。
多くの本職も重宝している道具です。
3.電動の剪定ばさみ
電気の力に任せて切るタイプです。一日中剪定ばさみを使用する農家や造園業者はマキタやMAXというメーカーのバッテリーを背負って使うタイプの剪定ばさみを使用します。ただしお値段がとてつもなく高く25万円程します。これは一般の方が使用するにはあまり現実的ではありませんね。
ただし、それよりもパワーは落ちるものの4-5万円で購入できるものもあります。刈込バサミ型剪定ばさみと同じニシガキというメーカーの電動タイプは、とにかく手に負担をかけたくないという方にはお勧めの道具です。
ニシガキ工業(Nishigaki Industrial) 太丸ハンディ25
剪定ばさみにもたくさんの種類があることがお分かりいただけたでしょうか。比較的高価な物も紹介しましたが、宝の持ち腐れにならないように、まずは植木はさみとのこぎりからスタートして、自分の道具のニーズをじっくり見極めることをお勧めします。